磁北と方角北

自分の今居る場所から、どこか行きたい場所へ向かうとき、人は地図を使います。

そのとき、今自分が向いている方角はどこなのかを把握していないと、迷ってしまうことがあります。

そうならないように使える道具として、昔から方位磁石と呼ばれるものが使われてきました。

地図の多くは北が上に位置し、北という方角は位置を知るときに非常に重要なものであると言えます。

その北がどこであるかを瞬時に判断できる道具が方位磁石であると言えます。

そして実は、北という方角にはいくつかの種類が存在します。

方位磁石や通常の磁石のN極が自然に向く方向は「磁北」と呼ばれます。

磁北が向く方角と、地図に描かれた北(真北)にはズレが生じる場合があり、その偏りがどれくらいであるか記載されていることがあります。

また、磁石が向く磁北は日ごとに少しずつ移動してズレていっており、日ごとの変化は微量でも、10年20年ほどでは目に見えて変化してしまうため、地図上での数値は10年ごとに改訂されるようになっているそうです。

この磁北の変化(偏差とも言われる)は、日本地図を歩いて制作した伊能忠敬のいた江戸時代には、ほとんどズレが無かったとも言われています。

それよりも以前の偏差は、今とは逆の方向にズレていたという研究結果もあるようです。

真北や磁北とは別の意味を持つ「北」として、「方眼北」と呼ばれるものがあります。

地図というものは球体から平面に置き換えられていることから、描き方によっては縦軸が平行ではなくなっている場合がしばしばあります。

その場合、経線の向いている方向が真上ではないことがあるため、地図上の上方向を方眼北(グリッド北)と呼び、真北と区別します。

分かりやすくするための呼称というわけですね。